「GC-MSによるブロッコリー中の硫黄化合物の分析」のアプリケーションノートです。

キーワード:ブロッコリー、硫黄、SPME、GC-TOFMS、デコンボリューション

GC-TOFMSは食品および飲料分析に広く適用でき、原料、原材料、または完成品の味と香りに寄与する揮発性および半揮発性化合物の情報を簡単に得ることができます。
本アプリケーションノートでは、Pegasus® BT GC-TOFMSを使用して生のブロッコリーのサンプルと、冷凍販売するために処理されたブロッコリーのサンプルを分析し、処理中に発生する変化を調べました。
Pegasus BT GC-TOFMSはクロマトグラフ分離に加えてデコンボリューション機能により、ブロッコリーサンプル内の何百もの成分に関する情報が得られました。
エストラゴールおよびヘキシルイソチオシアネートはブロッコリーの香りと風味にとって重要な成分であり、エストラゴールは甘くて異臭がし、ヘキシルイソチオシアネートは、シャープで緑色の臭いがあります。これら2つの化合物は共溶出しており、TICでは見かけ上1つのピークでしたが、デコンボリューションによって分離されました。これら2つの化合物を処理済みサンプルと生のサンプル間で比較したところ、エストラゴールは両方のサンプルに存在し、イソチオシアネートは主に処理済みサンプルで観察されました。
さらに、ChromaTOFのピークプロパティフィルターを使用して、硫黄を含むピークに絞り込んで、処理されたサンプルまたは生のサンプルで上昇した硫黄含有化合物を調べたところ、処理されたサンプルでいくつかのイソチオシアネートが高レベルで観察され、処理する間にグルコシノレートが分解することが示唆されました。生のサンプルには、硫化物などの硫黄含有分析物が高レベルで含まれていました。これらの化合物は、味、匂い、そして時には栄養への重要な影響を与えるため、2つのサンプルの違いを明らかにすることは、サンプルの処理中に発生する変化を理解するのに役立ちます。
Pegasus BT GC-TOFMSによるノンターゲット分析は多くの情報を明らかにするのに役立ちました。

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GC-TOFMSによるブロッコリ中の硫黄化合物の分析