「GC-MSおよびGCxGC-MSによる煮沸時間の異なるホップの香気成分の分析」のアプリケーションノートです。

キーワード:ホップ、ビール、香気成分、フレーバー、SPME、GC-TOFMS、GCxGC-TOFMS、デコンボリューション

ホップはビールの主要な材料の1つであり、天然の防腐剤および香料の両方の役割を果たします。ビールのフレーバープロファイルに影響を与える要素の一つはホップの種類の選択であり、別の要素としてビール醸造工程におけるホップ添加のタイミングがあげられます。
本アプリケーションノートでは、HS-SPMEを使用して、煮沸時間の異なるホップの花エキスの揮発性および半揮発性化合物をサンプリングし、Pegasus® 4D GCxGC-TOFMSを使用してGC-TOFMSおよびGCxGC-TOFMS分析を行い、これらの化合物を分離、定量、および同定しました。
GC-TOFMS分析では、煮沸時間5分ではS/N 200以上のピークが607、煮沸時間60分では373検出され、煮沸時間とアロマプロファイルの変化の関係が明らかになりました。
デコンボリューション機能により共溶出した化合物を分離することができました。
GCxGC-TOFMS分析では、極性の異なる2つのカラムで分離することによりGC-TOFMS分析では分離しきれなかった共溶出ピークを分離することができ、さらに、モジュレーターでピークを集束することにより感度が向上するため、GC-TOFMS分析よりさらに多くのピークを検出することが可能でした。
さらに、ChromaTOFソフトウェアのリファレンス機能を使用して、煮沸時間5分のサンプルをリファレンスとして、検出された18化合物について相対定量を行いました。その結果、10分間煮沸後に強度の低下が観察され、60分間煮沸後に検出されないか、低レベルになることが明らかになりました。

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詳細は、下記ファイルをダウンロードしてご覧下さい。

GC-TOFMSおよびGCxGC-TOFMSによるホップの煮沸時間によるアロマプロファイルの変化