「高分解能GCxGC-TOFMSによる電子廃棄物リサイクル施設での環境汚染物質の探索」のアプリケーションノートです。

バッテリや電気回路、電子回路を搭載している電気製品や電子機器の廃棄物(電子廃棄物;e-waste)は、北米、中国、ヨーロッパ、オーストラリアが廃棄物の大部分を生み出しています。発生する電子廃棄物量は年々増加しており、電子廃棄物の輸出やリサイクルに関する法案の欠如から発展途上国での電子廃棄物処理は環境問題になっています。 ほとんどの電子機器材料には環境汚染の原因となる臭素化難燃剤などの有機汚染物質が含まれており、不適切な処理を行うことで毒性物質を発生させる危険があります。 本アプリケーションノートでは、高分解能GCxGC-TOFMSを用いてリサイクル施設における有機汚染物質の探索について検討を行いました。
高分解能GCxGC-TOFMSの2次元分離能により各サンプルから約数千の膨大なピークが検出されました。デコンボリューション機能は夾雑成分から正確なピーク分離およびマススペクトルの抽出を行い、市販のライブラリデータベースに対して平均Similarity 800/1000の高い一致率での定性が可能でした。さらにライブラリでは該当化合物がなかった未知ピークについては、精密質量情報から組成式を決定しフラグメント情報やChemSpiderなどの化学データベースと組み合わせて構造推定を行いました。
結果、臭素化合物、ポリ塩化ビフェニルやハロゲン化合物等の汚染物質がサンプルマトリックスに含まれる炭化水素化合物や脂肪族化合物等から、容易に分離検出を行うことが可能でした。また、数百のホパン、ステラン、ホパン酸、ベンゾホパン、モノ・ジ・トリ芳香族ホパンおよびセコホパノイドが電子排廃棄物から確認され、これらの発生要因は本研究では解明されていませんが環境問題において重要であると推定されます。

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高分解能GCxGC-TOFMSによる電子廃棄物リサイクル施設での環境汚染物質の探索