どうしてサンプル表面にキズがついてしまうのか?

どうしてサンプル表面にキズがついてしまうのか?

■3つの理由とその回避方法について■

顕微観察する段になって、サンプル表面にキズを見たときほど煩わしく感じることはありません。可能な限りスムーズに分析したいと思うはずです。
しかしながら、一旦キズを作ってしまうと前処理のやり直しを余儀なくされ、分析手順の遅れを招きます。
そこで研磨後にキズを作ってしまう原因及び回避方法について役立つ情報を3つ、お知らせいたします。


ケース1【汚染】

研磨後のキズは研磨布に付着した汚れによってできます。前段階の研磨で残った粒子がサンプルやサンプルホルダーに付着したままの状態ですとキズの原因となります。

➢ 研磨布に研磨粒子の付着が目立つようになったら、新しい研磨布に交換してください。
➢ 次の研磨ステップへ進む際はサンプルとサンプルホルダーをしっかり洗浄してください。
➢ マウント時にも汚染にご注意ください。混入物はサンプルやマウント材に隙間を作ります。

ケース2【不十分な研磨】

➢ 研磨布の砥粒
  砥粒の少ない(弱い)研磨布では前段階で出来たキズを磨きとることはできません。研磨布が新品であるほど
  砥粒が使い慣らされていないため、このような事が起こり得ます。
➢ 潤滑剤
  ダイヤモンド砥粒をご使用時の過剰な潤滑剤添加はお控えください。
  研磨布とダイヤモンド粒子が離れてしまい、ハイドロプレーン現象の原因となります。

ケース3【間違った研磨方法】

効果的な研磨はホィールの回転速度、サンプルへかける圧力、適切な研磨布と潤滑剤のコンビネーション、研磨時間などの様々な要素が適切に組み合わさることにかかっています。表面に付いたキズを取り除けないような場合はこれらの何かに問題があります。

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